「子どもたちのSOSにはやく応えたい、でも会議ではギスギスするし、人手も足りない」と困っているコウノトリのイラスト

子どものために!けど、もう限界やわ。

2025年、大阪市は廃止され、4特別区に分割。市民生活はどうなる?ファクトに基づくシミュレーションを近未来フィクションでお届けする。

児童相談所は四つに分けられ、力量は大幅低下

児童相談所のケースワーカーとして5年目を迎える彼女は使命感に燃えていた。と言いたいところだが、正直もうヘトヘトだった。

昨夜、虐待が疑われる幼児を一時保護し、今日も遅くまで残業して必要書類をまとめたが、その子が安心して過ごせる施設に入所できるのはいつの日になるだろう。

大阪市の児相は廃止され、特別区ごとに設置された。しかし、児童福祉施設の管理は一部事務組合となったため、施設への入所決定には四つの児相の合議が必要となったのだ。

ポイント

児童福祉施設の管理は一部事務組合となった

特定の行政サービスを効率的に提供するため複数の自治体で設立するのが一部事務組合。特別区では最初から福祉施設や介護保険などを運営する巨大な一部事務組合の設立が決まっている。

子どもの立場に立って考えるといっても、どうしても自分の児相の子どもの入所を優先してもらいたくなるのが人情だ。結果、ギスギスした会議になる。

疲れた体で帰り支度をする。明日の土曜は「児童虐待ホットライン」に入る虐待通告に即応するための待機の当番で休日出勤だ。児相が分割されたためこの当番も4倍の速さで回ってくる。

ポイント

児童虐待ホットライン

専用電話「児童虐待ホットライン」は24時間体制で運営され、緊急時に備えケースワーカーが待機している。4特別区に分割されると四つ必要となる。負担は増え専門性は低下しかねない。

ふと、どう処遇すればいいか悩んでいる子どもの顔が浮かぶ。「あの先輩に相談したいなぁ」という言葉がため息とともに口をつく。

熱心に自分たち後輩を指導してくれた頼もしい先輩は、別の特別区の児相に配属されたため気軽に頼れない。携帯に「私退職します」とだけ記された同僚からのメールが届く…。

大阪市のままなら…

深刻化する児童虐待に対応するため、児童相談所は専門職員の大増員が急がれています。大阪市のままならそのマンパワーを最大限有効に活用し、専門性を高め、「ホットライン」や里親などは市内全域をカバーする運営ができます。分割は児相の専門性の低下と非効率を招くだけです。

この記事は、大阪と自治と未来を結ぶ会様に寄稿いただきました。
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私たちについて

私達「REAL OSAKA(リアルオーサカ )」は、正確な情報をみなさんにお届けし、正しい判断をしてもらうために結成したプロジェクトです。

大阪市を解体するような大変重要で大がかりなことを、十分な議論と正確な情報が与えられないまま、判断を求められていることを危惧する有志の集まりです。

私達と同じように問題意識を持つ市民や団体が、多くの方に発信して頂けるように、自由に使えるロゴデータなどを制作し発信することに致しました。いずれも、皆様の名の下に配布・利用を頂けるものです。

なお、私達自体は特定の政党や候補者を支持する政治的目的はございません。(当サイトのクリエイティブを利用した皆様の活動におかれましてはこれを制限するものではありません)

また、同プロジェクトに参加するメンバーの氏名や活動拠点の所在地は、非公開とさせて頂いております。名前を公表することで、真意はどこにあるのか詮索され、誹謗中傷や攻撃にさらされることを私たちは怖れています。メンバーは普段、会社員であったり、クリエイターであったりと様々ですが、大阪を愛する一人の有権者として、いま目の前に提示されている案を真剣に考えよう、そのことを発信するためのプロジェクトです。

私たちの意思は、ただそれだけです。

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