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コロナとライブハウス

今、本当に都構想は必要でしょうか?
コロナ禍の中、市民の暮らし・命が脅かされる状況が今なお続いています。

REAL OSAKA(リアルオーサカ)は、現場で対応にあたっている人達から現状に苦しむ人々の声を集めました。第2回目は日本で初めてのトークライブハウスを手がけたロフトプラスワンウエスト様にお話を伺いました。

    もくじ

  1. ロフトプラスワンウエストとは?
  2. ライブハウスのクラスター発生報道以降、ライブハウスでは…
  3. 新型コロナウイルス感染拡大がライブハウスに与えた影響
  4. 今、不足している支援は?
  5. ロフトプラスワンウエストの詳細情報

ロフトプラスワンウエストというライブハウスの営業スタイルや、どのようなコンセプトで運営してるのかを教えてください。

オーナーの松井さん ライブハウスの現状を話してくれた、LPWの松井さん

東京の新宿ロフトという音楽のライブハウスが本社なんですが、90年代に新宿にロフトプラスワンという、たぶん日本で初めてのトークライブハウスを作りました。

「タブーなき言論空間」というのをコンセプトにしてて、「様々な演者さんを呼んで、話を聞く」だけじゃなくて、お客さんと「言論を交わす」みたいなスタイルで運営しています。

大阪では、ロフトプラスワンウエスト(以下LPW)という名前で6年前から営業しています。居酒屋スタイルのトークライブハウスといった感じです。

イベントの運営については、「今まで聞いたことがない話」を聞いたりするのが好きなので、「聞きたいな」「見たいな」と思う演者さんに声をかけさせてもらっています。「自分の好きなことをやれ」というのもコンセプトの一つですね。

イベントブッキングの担当者が3人いるのですが、それぞれ趣味趣向が違うので、今日のイベントと明日のイベントのジャンルが、全く別のものになることも結構ありますね。

サブカル的なものから社会問題まで幅広く取り上げて、良い意味でバラバラなトークイベントを行っています。

ライブハウスでのクラスターの発生報道以降、お店ではどのような動きがありましたか?

感染対策のためアルコール消毒液 感染対策のためアルコール消毒液などを常備している

2月の27、28日ぐらいに京橋のライブハウスでクラスターが発生しましたよね。そこから、LPWでもイベントスケジュールのキャンセルや延期が、次々に始まってきました。

イベントの延期やチケットの払い戻しの事務処理を淡々とこなしていたんですが、ある方から「ライブハウスで働いているあなたたちは当事者なんですよ」と言われたことがありました。当事者って、人から言われるまであんまりピンとこなかったっていうのは正直な話です。

徐々に、自分たちの仕事がなくなるかもしれないっていう状況になってきていましたので、なんとかお店の経営を維持するために、LPWでは早めに無観客での配信を始めました。

ライブハウスのカウンターの写真 カウンターとキッチンは、ビニールシートで仕切られていた

4月・5月は演者さんに「ライブハウスが大変なので助けてください」とお声がけしていたんですが、6月以降は「これが新しいスタンダードになります」というようなお声がけに変わってきています。

配信イベントにすることについては、演者さんは好意的に受け止めてくれる人が多いです。今までだと、演者さん、お客さんが日時を合わすことがあたりまえで成り立っていたものが、配信だと、イベント自体が3日前とかに決まったりすることもありますし、移動の費用や時間など、演者さんの負担も少なくて済んだりするので…。

ですが、配信イベントが多くなるとアルバイトの人たちに働いてもらう必要がなくなってくるんです。通常のイベントができないと飲食を出す必要がなくなるんですよね。社員だと、まだ給料は支払わられてるんですが、アルバイトの人たちの収入が一切なくなるので、そこは大きな問題だと思っています。

新型コロナウイルスについて、感染が拡大することでお店にはどういう影響がありましたか?

ライブハウスの座席 座席は間隔を空けて配置されている

客入れについては、今まではマックス135席、パンパンになるまで入れていたんですが、今は50席くらいに抑えています。

チケットの買い方も、お客さんがキャンセルしやすいように、チケットを発券せずにウェブ予約を使ったり、当日名前を記入してもらってお金を支払う、ようにして払い戻しの手間を省くようにしています。

安全・安心に楽しんでほしいんですけど、コロナを怯えてる人も多いのが実情ですよね。なので、キャンセルのしやすさとか、席の配置の仕方・入場の整列の仕方・飲食の持って行き方・トイレの並び方とか、今までは全く気にしたことがなかったんですが、お客さん目線に立って、工夫するようにしました。やっぱり心配になると思うので。

とは言え、売上の方はすごく厳しい状態です。

今日もアイドルのイベントがあるんですが、握手したり、チェキで撮影したり、接触ができない状態なので、物販はかなりの影響を受けています。音楽がメインのライブハウスは本当に厳しいと思います。

具体的な保障や支援など、不足しているものや思うことを聞かせてください

LPWでいうと、家賃の割合が大きいですね。配信機材を色々、揃えるのにもお金がかかります。あと、アルバイトの人の保障ですね。

生活が安定していて余裕を持ってないと「こういう面白いイベントできるな」という発想にはなかなかならないので、生活は助けてほしいですよね。

やっと、一昨日ぐらいに特別定額給付金の10万円が入ってきたんですよ。10万円でなにができるねんっていうのもありますけど(笑)。つぶれていっているライブハウスがある中、1年間は、社長が雇用を守るって言ってくれてるんですが、もう7月なので、やっぱり不安になりますね。

あと、ガイドライン自体にも疑問に思うところがあって、信用していいのか?と思うところもありますね。

今度、専門家の人を呼んで、監修してもらって、正しいコロナの恐がり方が理解できるような「世界一安全なライブハウス」っていうイベントをしようと思っています(笑)。

ライブハウスが最初のクラスターになってしまったので、報道で「ライブハウス」「ライブハウス」と言われて混乱していた時期もありましたが、ライブハウスはやっぱり密を楽しむものですし、そこから新しい文化が生まれるという場所でもあるので…。

今まで通りはたぶんもう無理でしょうから、密以外の部分で、コロナの感染を防ぎながらライブハウスの熱量みたいなものをどう伝えていったらいいのかが、今後のライブハウスの課題だと思っています。

私たち「REALOSAKA」が呼びかけだったり、発信できるようなことってありますか?

そうですね、ロフトには東京の店舗と大阪の店舗がありますが、大阪はいろいろ喋りがいはあると思っています。いろんな問題が山積みな中で、ここがその発信ができる場所ではあるなっていうのは思っています。

それは東京には、たぶんできないことだとは思うからこそ、常に大阪の「こんなんありました。あんなんありました」っていうのはイベントにもしていきたいですし、そういう話も聞きたいっていうのはあるので、そういう人を色々紹介してほしいなっていうのは思います。

ロフトプラスワンウエスト

ロフトプラスワンウエストホームページ
住所:〒542-0084 大阪府大阪市中央区宗右衛門町2-3 美松ビル3F
TEL:06-6211-5592
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REAL OSAKA ロゴマーク

私たちについて

私達「REAL OSAKA(リアルオーサカ )」は、正確な情報をみなさんにお届けし、正しい判断をしてもらうために結成したプロジェクトです。

大阪市を解体するような大変重要で大がかりなことを、十分な議論と正確な情報が与えられないまま、判断を求められていることを危惧する有志の集まりです。

私達と同じように問題意識を持つ市民や団体が、多くの方に発信して頂けるように、自由に使えるロゴデータなどを制作し発信することに致しました。いずれも、皆様の名の下に配布・利用を頂けるものです。

なお、私達自体は特定の政党や候補者を支持する政治的目的はございません。(当サイトのクリエイティブを利用した皆様の活動におかれましてはこれを制限するものではありません)

また、同プロジェクトに参加するメンバーの氏名や活動拠点の所在地は、非公開とさせて頂いております。名前を公表することで、真意はどこにあるのか詮索され、誹謗中傷や攻撃にさらされることを私たちは怖れています。メンバーは普段、会社員であったり、クリエイターであったりと様々ですが、大阪を愛する一人の有権者として、いま目の前に提示されている案を真剣に考えよう、そのことを発信するためのプロジェクトです。

私たちの意思は、ただそれだけです。

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