コロナと一人親
Tweet今、本当に都構想は必要でしょうか?
コロナ禍の中、市民の暮らし・命が脅かされる状況が今なお続いています。
REAL OSAKA(リアルオーサカ)は、現場で対応にあたっている人達から現状に苦しむ人々の声を集めました。
第1回目はシングルマザー支援に携わる「シンママ大阪応援団」の方々にお話を伺いました。
シンママ応援団がどういった活動をされてるのか?これまでの経緯など、お聞かせください。
シングルマザーからの相談や質問に、メールで答えて支援していこうと2015年に「シンママ大阪応援団」というサイトを立ち上げました。その年の秋ぐらいから、実際にシングルマザーの方とお会いするようになり、相談に答えるだけではなく、手続きのために役所に同行するようにもなりました。
みんな、自分たちの生活がものすごく厳しいっていうことは、あんまり言いません。
でも、あるママが、給料日の1週間くらい前になると、銀行に残高がなくてキャッシュカードが使えなくなったとか、子どもの食事は作るけど、自分の分は作らず残り物を食べてるとか、リアルな声がだんだん聞こえるようになってきました。
これは「物を送る」という具体的な支援をする必要があると、2016年11月から食材やおかし・日用品などを詰め込んだ「スペシャルボックス」というものを送って、サポートするようになりました。
最初は自腹で送っていましたが、FaceBookで発信すると、色々な人たちから寄付をいただいたり、金銭的なを支援してもらえるようになってきています。
今、集まることが危険だと言われているので、色々な活動ができないですが、「スペシャルボックスだけはどんなことがあってもやろう」ということで進めています。コロナの影響で、臨時の緊急スペシャルボックスも送るようになりました。
ママたちの口コミで「そういうのをやってるのを聞きました」という問い合わせが、この1か月くらいで10件くらい増えて、新しいママ達にも送るようになりました。
あと、親子で楽しむイベントもずっと行っていましたが、コロナで集まれなくなったので、2月の京都旅行を最後に集まっていません。
イベントなどがなくなってしまっているので、このスペシャルボックスでママ達との繋がりを絶たないようにしています。
やっぱり、孤独になったりしますから。
コロナの感染拡大でママ達の生活にどのような影響がありましたか?
コロナで状況が悪くなる人が多いんですよ。まず、仕事は、みんな良くて派遣なんです。あと、パート・アルバイトが多いですね。
それが、2〜3月以降、自粛の中で、休業補償のない自宅待機っていう人がいましたが、シングルマザーさんは、医療や保育や介護、そういう現場で働いている人が多いんです。そうなると、逆に休めない。
休まされる人がいる一方、絶対休めない仕事をする人たちが多くて、子ども達が保育で詰め込まれたりすることが不安だということで、仕事を辞めたという人もいました。
「コロナになって休んだら、助成をは使いません」「有給を使いなさい」と宣言されたママもいます。でも、有給って、子どもが居てるとどうしても参観日とか、懇談とかで早くに使い切ってしまうんですよ。結果として、減給になりました。
女性は不安定雇用が多いので、仕事を辞めた、減ったってなると、先が見えない不安定な状況になるので、やっぱり心がしんどくなる人が多いんですね。
死にたくなるママとかもすごく多いんですよ。プツッと糸が切れたみたいにメールの返事が来なくなったママもいます。ただ、スペシャルボックスだけは受け取ってくれているから「大丈夫、生きてる」って思えます。
手紙も入れているんですけど、読んでくれてる思っています。「要りません」って絶対言ってこないですから。
本当にスペシャルボックスを、やっててよかったと思います。信頼関係が一番大事。言葉よりもスペシャルボックスです。
国の助成であったり、もっとこういう支援があればいいとか、率直に思うことはなんでしょう?
時給で働くと、連休のある時や、子供が病気になると、ガクッと翌月の収入が下がってしまいますよね。そういう時に、給付金じゃないですが、ベーシックインカム的なものが毎月、あれば心配がなくなるなって思います。
シングルマザーさんの場合は児童扶養手当があるんです。でも、ちょっと頑張って働いたら、ものすごい金額が減額されるんですよ。
手当てももらえるし「楽やん、いいやん」と言われるんですけど、実際はそうじゃありません。もらいながら頑張ってるママの方が多いです。
でも、頑張るともらえなくなって、ちょっと制限すると、「手当がもらえるから働かなくてもいいよな」的な言葉を言われたりすると、「働いたらあかんのかな」と…。
児童手当は中学卒業までで、児童扶養手当は18歳までですけど、所得で減額されなくても、1人目が4万3千円、2人目が1万円、3人目が6千円と減額されていきます。
全ての子どもに児童手当を所得制限なく18歳まで出してほしいですし、金額も上げてほしい。児童扶養手当も、どの子も同じ金額にしてほしい。
普段からきっちりした支援制度があれば、こういう危機的な時も、何もしなくてもいつも通りですから。
持続給付金とか、特定給付金とか、どこかに委託をして、よくわからない中間搾取があったっていいますよね。でも、すでにある制度は、委託をしなくても児童手当・児童扶養手当も、国からきっちり入ります。「今あるシステムをなんで使わへんの」と感じます。
今、この支援が決定的に足りてない、というようなものはありますか?
子ども達の楽しいことがあまりにもなさすぎるので、子ども達に楽しいことをって思います。この夏、楽しいことが少ないですよね。プールもないですし…。修学旅行も延期になってますが、これも、行けるかどうか…。
中学3年で高校受験を迎える子が何人もいますが、高校受験がどうなるかっていうのが、みんな混乱してきてわからなくなってきて、「ちょっと待って」ってなってます。みんな困ってることも何かわからない。
政府や行政の対応も、成り行きまかせみたいなところがありますよね。最悪の状態を想定した上で、スケジュールを立ててみるとか、「こういう方針だ」ということを言ってほしいです。今はそれすらないです。だから、「住民投票なんかやってる場合ちゃうやん」と思います。
「もし休校とか自粛生活になったらどうするの?」、「もし私が感染したら、子どもはどうなるの?」とか、シングルマザーに対する支援も含めて、これからの仕事や生活、子育てについての不安をクリアにできる「具体的な方針」が決定的に足りていないと思います。
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- シンママ大阪応援団(大阪社会保障推進協議会)ホームページ
- 〒530-0034 大阪市北区錦町2-2 国労会館1F
- TEL:06-6354-8662 FAX:06-6357-0846
私たちについて
私達「REAL OSAKA(リアルオーサカ )」は、正確な情報をみなさんにお届けし、正しい判断をしてもらうために結成したプロジェクトです。
大阪市を解体するような大変重要で大がかりなことを、十分な議論と正確な情報が与えられないまま、判断を求められていることを危惧する有志の集まりです。
私達と同じように問題意識を持つ市民や団体が、多くの方に発信して頂けるように、自由に使えるロゴデータなどを制作し発信することに致しました。いずれも、皆様の名の下に配布・利用を頂けるものです。
なお、私達自体は特定の政党や候補者を支持する政治的目的はございません。(当サイトのクリエイティブを利用した皆様の活動におかれましてはこれを制限するものではありません)
また、同プロジェクトに参加するメンバーの氏名や活動拠点の所在地は、非公開とさせて頂いております。名前を公表することで、真意はどこにあるのか詮索され、誹謗中傷や攻撃にさらされることを私たちは怖れています。メンバーは普段、会社員であったり、クリエイターであったりと様々ですが、大阪を愛する一人の有権者として、いま目の前に提示されている案を真剣に考えよう、そのことを発信するためのプロジェクトです。
私たちの意思は、ただそれだけです。
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